じいじとばあばの修学旅行(前編)【エクシブ京都八瀬離宮】
昨年、金婚式を迎えた両親と鳥羽別邸に行った時の模様は、『本当の親孝行とは』というタイトルでレポートさせていただきましたが、実は、その帰りの車中で、新たな企画が生まれていたのでした。
いつも旅に出て思うのは、その旅が楽しく、思い出深いものであればあるほど、旅の終わりが近づくにつれて、せつない気持ちになっていくということ。そんな思いが、両親と鳥羽別邸に行った際の、帰り際の父親の一言に凝縮されているように思います。
「あ~、着いちゃったね」
そんな少しセンチメンタルな気持ちになっている時に、またまた母親の口から飛び出した一言。
「今度はみっちゃんたちとも一緒に行けたらいいね」
みっちゃんとは、母親の実の姉であり、8人きょうだいの中で5人いたおばも3人が亡くなってしまったため、残る女姉妹はみっちゃんだけになってしまっていたのです。
「あなた、また企画してくれる?」
という母親の問いかけに対し、それを否定する選択肢はもちろんありませんでしたが、自分にとっても、みっちゃんには散々お世話になった過去があったので、その恩返しも含めて、この企画を実行に移すことが、帰りの車中で決定しました。
日頃の生活や仕事にも言えることなのですが、今結果が出ていなくても、明日への光や希望があれば頑張れますよね。ワクワクする感情を感じながら、4月の桜が咲くころに、京都へ行くことが決まりました。
学生で上京していた時に食べるものに困り電話すると、いつも美味しい食卓を一緒に囲んでくれた伯父と伯母。当時経営者であった伯父からは様々なことを学ばせてもらいました。今ある状況も、この伯父の影響がとても大きいです。そんな伯父と伯母、そして両親との京都の旅。様々な感情が入り混じる中で、この旅のタイトルを自分の中で決めました。
「じいじとばあばの修学旅行」
今までのことに感謝しながら、みんなの思い出に残るおもてなしをしよう、そう思いました。さらに、部活が忙しかった次女ですが、旅行当日部活がないことが分かり、急遽2日前に参加が決定。そんな経緯がありながら、6人での思い出の旅が始まったのです。
いざ京都へ!「じいじとばあばの修学旅行」
まず向かったのは伏見稲荷。ここは、父親の希望の場所だったのですが、今では外国人が京都で行きたい場所の中で、3年連続で1位という人気のある場所なんですよね。なるほど、外国人を含めた観光客が多い事。あの赤い鳥居は確かにインパクトがありますからね。
ここで昼食をとり、次に向かった先は嵯峨野・嵐山です。学生の修学旅行の典型のようなルートですが、京都をすぐに感じられる場所という意味で寄ってみました。
残念だったのは、今年の桜は開花が遅かったので、まだこの時期には咲き始めたばかりというタイミングであったこと。
しかし、あとで分かったことですが、天龍寺で撮影した写真がみんな最高の笑顔で、この画を見ただけで、今回の旅が意義のあるものであることを確信できました。
本来なら画像を修正するべきかもしれませんが、敢えて伯父と伯母、両親の表情は公表することにしました。なぜなら、たくさんの人たちにこんな笑顔になってもらいたいから。
この日、最後に訪れたのは、茶道の心得のある伯母が希望した場所である大徳寺。結論から言うと、この大徳寺にもっと時間をかけるべきだったなと思いました。見所も満載ですが、何よりも喧騒から隔離された雰囲気が、本来の京都の神髄を感じ取れる場所であったためです。
何はともあれ、1日目の工程を終了しエクシブ京都八瀬離宮へと向かったのでした。この日の夕食は何にしようか迷いましたが、翌日が朝食・昼食共に和食であったので、中国料理を選択しました。レストランのご好意で個室をとっていただき、リラックスした中で食事をすることができ、本当に良かったです。
コース料理の一部をご紹介いたします。
左側がコース料理「麒麟(きりん)」、右側が「鳳凰(ほうおう)」になります。
(なお、コース内容は撮影当時のものであり、現在は異なっている場合がありますのでご注意ください)
1日目を終了して思った事。81歳の伯父、80歳の伯母、76歳の父、75歳の母、みんな元気だなあ、ということ。特に、80歳の伯母に関しては、スマホを使いこなし、家族にLINEは送るし、歩くスピードも僕たちより早いかも?見た目もご覧のようにとても80歳には見えませんよね。
最後に、京都八瀬離宮でお気に入りのバー・カンティーナで軽く1杯やって、1日目のすべてのスケジュールは終了しました。(後編に続きます)