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挫折から学ぶ ~静高敗北の日~

公開日:2016年7月26日 

3年連続夏の甲子園を目指した、静岡高校野球部の2016年の挑戦が終わった。

たくさんの人たちが大きな期待を寄せた夏でしたが、残念な結果となってしまった。

 

しかし、こんなに素晴らしい感動と興奮を与えてくれた現役の野球部員には感謝しかないですね。

毎年、私たちの期待通りに成長し、そして期待以上の成果を出してくれる彼らには尊敬の念さえおぼえます。

 

毎日ひたむきに、厳しい練習に耐え、私たち卒業生や、多くの静高野球部のファンの期待に応えることは、並大抵のことではありません。

全国に目を移しても、多くの人たちを虜にしてしまう高校球児がたくさんいます。

まさに”天晴れ”という言葉しか出てきません。

 

今年の静高は大変残念な結果に終わりましたが、これからの長い人生においては、きっとこの敗戦が活きてくるはずですね。

それに、そんな挫折や悔しい思いが、少しづつ私たちを成長させ、人としてのやさしさを教えてくれるのだと思います。

 

そんな敗戦の翌日、母校のグラウンドに足を運んでみました。

すると、もう次の目標に向かって白球を追いかける静高ナインの姿がそこにありました。

 

新チームになっての初練習。

 

とても新鮮で、だけど、どこかぎこちない、初々しい1,2年生の野球部員。

監督さんも怒りを通り越して笑うしかないような場面もありましたが、こんな彼らも1年後には一人前になって、多くの人たちを魅了することになるのだろう。

 

そんな中、一際目を引く存在がありました。

バッティングマシーンに1球ずつ丁寧にボールを配給する部員が‥。

 

それは、1日前に奪三振16個で負け投手になってしまった前エースの姿でした。

本来なら下級生がやる仕事ですね。

「行きます!」と、1球ずつ大きな声を出し、まさに後輩に対して願いを込めているように感じたのは僕だけだろうか?

 

弱冠18歳の彼の姿と比較して、私たち大人は見本になるような生き方をしているだろうか?

ハッキリ言って疑問です。

 

もう次の目標に向かって気持ちを切り替えているように映った彼の姿には、むしろ救われた思いがありました。

新しいステージでキラキラ輝いてほしいと願う。

 

そして最後に、冒頭の楽器を吹いている学生??

いや、学生ではありませんね。

僕の同級生のSちゃんです。

 

弱冠?46歳ですが、少しでも思いが伝わればと、後輩たちと一緒に思いを込めて、疲労困憊で演奏してくれました。

彼のそんな母校を愛する気持ちにも心を打たれます。

 

また来年、新しい感動がここで生まれて、多くの感動の波が人々を魅了することだろう。

 

そして、最後はやっぱり

「ありがとう」