二度と来るもんか!
「二度と来るもんか!」
高校・大学とプレーしたラグビーの夏合宿と言えば、この言葉。
ラグビー夏合宿の聖地『菅平』で合宿を張ったプレーヤーなら絶対知っているフレーズだ。
「二度と来るもんか!」と言いながら、菅平合宿には結局7年も行ってしまった。
そして、今回の合宿は、長野県は白馬。
中高一貫の男子校に通う長男のサッカー合宿は、ここ白馬村で行われました。
息子にしてみると、来てほしくない気持ちもあるだろうが、妻と絶対行こうと決めていた。
前日の夜、東京に入り、翌日早朝白馬へと出発だ。
スーパーで差し入れの桃を購入し、まずは長野のお母さんの店に。
今回の最大の目的は、ここのクレープを部員とコーチ陣に振る舞うこと。
ここ白馬では超有名なクレープ屋さんで、そのオーナーが僕が大変お世話になっている長野のお母さん、『ももちゃん』なんです。
到着するなり、「何食べる?」
ももちゃんクレープと言っても、普通に食事もできる。
この日は、このお蕎麦と、特大のとんかつとハンバーグがのった大盛カレー。
夕食のあと、全部で38個のクレープを作って、差し入れる打ち合わせをして、グラウンドへ向かったのでした。
すでに試合は始まっていた。
結局この日は4試合ほどのゲームが行われたのですが、この合宿の空気、好きなんですよね。
ラグビーとサッカーでは多少の違いはあれ、基本的には宿舎の階段をまともに歩けないほどの疲労感に襲われる点では同じですね。
僕が高校の時も、両親は陣中見舞いに来たらしいのですが、あまりの激しい練習を陰から見ていて、声をかけられずに帰ったということをあとで聞いた。
普段の学校での練習とは全く別物のこの合宿の雰囲気は、見ている側も大変刺激を受け、感動すら憶える。
こんな経験は、もう今となっては絶対に体験できません。
それが分かっているから、息子に感謝しながら、ここ白馬に足を踏み入れました。
仲間をおもいやる気持ち。
自分さえ良ければいいなどという考えが、とても浅はかであることを身をもって教えてくれるこの合宿は、何にも代えがたい素晴らしい経験であると思います。
こんな場を提供してくれ、指導してくれる先生やコーチには、感謝しか思い当たりません。
夕方の練習が終わりに差し掛かると、再度ももちゃんのところに行き、38個のクレープを思いをこめながら、ももちゃんと妻と一緒に作りました。
慌てていたので写真を撮り忘れてしまった(爆)
完成すると、まずは先生とコーチに。
「うめえぇ~~~~~」
特に疲れと疲労感がピークの体には甘いものがちょうどいい。
その後、夕食のバーベキューのあとに生徒には出してくださいとお願いをして、帰路に就いたのでした。
そこから帰りは4時間半で東京へ。
翌朝、東京から静岡へ帰り、さらにとんぼ返りで東京へ。
翌日の千葉と鎌倉の仕事が終わり、静岡に帰ってくると、ようやくハードな4日間が終わりを告げた。
この4日間で何度ガソリンを入れたことだろう。
静岡→東京(1日目)
東京→白馬→東京(2日目)
東京→静岡→東京(3日目)
東京→千葉→鎌倉→静岡(4日目)
合宿が終わり、普段の生活に戻った。
息子は何かを得ただろうか?
何か変わっただろうか?
ただ、これだけは言える。
同じ苦しい練習に耐え、寝食を共にした仲間との最高の思い出は、きっと彼らの心の中に宿っていることでしょう。
「二度と来るもんか!」
いや、
「仲間との最高の思い出を作りに、また来いよ!」