50年目の恩返し ~エクシブ鳥羽別邸~
今年で76歳と75歳になるおやじとおふくろ。
おふくろが控えめに発した一言が今回のお話しの始まりでした。
「今年で金婚式なんだよ」
今では、趣味の家庭菜園も稲作まで拡大し、近所の農家の人たちもその技を聞きに来るほどの腕前だとか。
そんな親父もかつては叙勲を受賞することもあったが、今では病気ひとつすることなく、おふくろと仲良くのんびり暮らしているようで、なんともありがたい。
おふくろもそんな親父に寄り添って今年で50年になるのか。
僕にとってはとにかく優しいひとであり、おふくろの笑顔を見ていると、なんだかホッとする。
「よし!じゃあ旅行でも行こうか!お伊勢さんでも行ってみるかい!?」
親父とおふくろに提案してみると、嬉しそうにしていたおふくろの顔が今でも忘れられません。
話はとんとん拍子に進み、宿泊は今年オープンしたばかりの『エクシブ鳥羽別邸』に決まった。
今でも車の運転はする父ですが、高速となると少し勝手が違うようで、僕が運転からすべてエスコートすることを告げると、ほっと一安心したような表情を見せた。
おふくろと朝の散歩をしながら庭を歩いていると、次第に朝陽が顔を出してきた。
そして目の前に現れたのが、冒頭1枚目の写真です。
僕も最近こんな朝陽にはお目にかかったことはなかったが、とにかくおふくろは大変感激しているようだった(空も2人をお祝いするような見事なブルー)。
さらに、おふくろを見てみると、お約束のように手を合わせて何かをお祈りしていた。
おふくろと他愛のない話をしながら敷地内を散策する。
これまで大事に育ててきてくれたことに感謝しつつ、孫の成長も見せることができて良かったなという思いと、これからも二人で元気に仲良く暮らしてほしいと伝えることができた。
久しぶりに親子水入らず(兄は仕事でしたが)で感じたことは、二人とも仲がいいなあということ。
親父がなにかとおふくろのサポートをし、まさしくこれが阿吽の呼吸なんだなと。
強い男ほどやさしいんだね。
来年で20年目を迎える僕たちには、まだまだ到底及ばない領域です。
前夜は美味しく、感激の夕食もいただきました(またエクシブ攻略術でレポートします)。
みんなとても優しいの。
そして、1泊2日の思い出深い旅は、あっという間に終わりを告げてしまいました。
「あ~、着いちゃったね」
後部座席から聞こえた、おやじの寂しそうな言葉が脳裏から離れません。
だから、心の中で語り掛けました。
「大丈夫だよ、また連れてってあげるからさ」と。
そして、最後に
本当に二人の子供で良かったです。ありがとう。
結婚して50年、共に生活を営むことがどれだけすごいことかはまだ分かりません。
でもその秘訣の一端は垣間見えました。
そのヒントは、やっぱり『笑顔』と『やさしさ』でした。