子どもが手本
この日を心の底から待っていました。
昨年6月に、全校児童11名の水見色小学校でのコンサートにお招きいただいてから7か月。
我が子が通う小学校の子供たちにも是非見させてあげたい。感じてほしい。
そしてついにこの日を迎えました。
静岡テイクズ吹奏楽団をお迎えしてのコンサート『岡っ子音楽フェスティバル(岡フェス)』がやっと実現しました。
インフルエンザ、学校との連携、会場や進行の打ち合わせ。会場のレイアウトに、諸々の準備も予定通りに進んでいき、今日この日を迎えました。
これから準備が始まる朝の体育館。
寒い。
役員のお母さんたちが集まってきました。
何も言わなくても、極めて順調に委員長さんを中心に準備が進んでいきます。
男性陣もスタンバイ。
それぞれがそれぞれの持ち場で、自分のできることを粛々と行ってくれます。
この日が実現するまでには本当にたくさんの方々の協力とご理解がありました。
まずは校長先生の寛大なご理解と、いいものはやりましょうよ!という強いリーダーシップ。
加えて、先生方のご理解は言うまでもありません。
先生方の大切な授業時間を奪ってしまったような罪悪感については、最後の最後まで自問自答していました。
さらには、PTAの多数の保護者の皆さんが、1つの目的に向かって同じ方向を見てくれました。だから、当日は僕は何もやらなくても、勝手に準備が進んでいったのです。
コンサートの準備の途中に抜け出して、6年生の授業に顔を出しました。
『タバコに関しての講習会』
みんな真剣に講師の先生のお話を聞いていました。
タバコはやっぱり吸わないほうがいいね、きっと。
これから思春期を迎える6年生。
期待と不安。
5年生の娘の授業。
親バカではあるが、ハキハキと分かりやすく、自分の研究したテーマを発表していました。
子供たちは、よく考えています。
子供の目線でしっかりと。
でも、これだけ世間の大人が不安定だと子供は迷ってしまうよね。
大人になれない大人が多すぎる。
大人が子供をダメにしてしまっているんだよね。
いよいよテイクズのコンサートが始まった。
指揮者の望月さんの卓越したトークと、軽快な指揮、さらにメンバーの皆さんの優しい笑顔と冴えわたるその音楽に、会場全体が感動の渦に引き込まれました。
聴衆も僕の左側に も一杯。
ほぼ1,000人の聴衆が見守る中、感動のステージはあっという間にフィナーレを迎えます。
演奏に合わせて呼応するかのように、無意識のうちに立ち上がり、歌いだす。自分の感情をストレートに表現する様を見ていると、なんだか大人としての振る舞いが恥ずかしくなってきます。
みんなこんなに素直で健気な子供たちばかり。
彼らの振る舞いから人としての何かを感じます。
こうして、7か月待ち焦がれたコンサートは、あっという間に終わってしまったのでした。
お金では絶対に買うことのできない貴重な時間を、テイクズの皆さんと子供たちからいただきました。
子供たちのために、などとよく言うけれど、本当は大人が子供たちから色々と教わっていることにあらためて気づきました。
テイクズの皆さん、指揮者の望月さん、そして岡小の子供たち、本当にありがとうございました。